「軽症・無症状」が脳梗塞に 30~40代相次ぐ 合併症か

 
 
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30代から40代の新型コロナウイルス感染者が、脳梗塞になる可能性があるという。

新型コロナウイルスに感染した患者の足の指の写真。

「しもやけ」のように赤くなっている。

ウイルスが血液や血管に異常を引き起こしているとみられる症状。

スペインの皮膚科医 フアン・ガビン医師「おそらく一般的な病名は、Covid toes(コロナのつま先)。(この症状は)本当によくあって、ここスペインでは何百件もある」

さらに赤い斑点や、手足の甲(こう)が青くなる、あるいは黒い斑点ができる症状のほか、首にも現れることもあるという。

スペインの皮膚科医 フアン・ガビン医師「子どもと若者によく見られる典型的な(発熱などの)症状があって、2~3週間後に皮膚の異変が見られる」

フアン医師によれば、明確な原因はわかっていないものの、ウイルスによる血管内の損傷などが考えられるという。

こうした病変は「血栓」が原因となって、さらに重大な合併症を引き起こしているという見方もある。

米マウントサイナイ医科大学病院 重松朋芳助教「リスクが全くないような症例で、脳梗塞が見つかったので非常に驚いた。コロナウイルス特有じゃないかなと、今のところ言われている」

アメリカのマウントサイナイ医科大学病院の重松助教によれば、30代から40代で軽症か無症状の新型コロナウイルス患者が脳梗塞を起こすという症例が相次いでいるという。

その数は、2週間で5人。

患者の脳に何が起きたのだろうか。

米マウントサイナイ医科大学病院 重松朋芳助教「新型コロナウイルス自体が血が固まりやすい状況を作り出して、異常な血栓を作り、血栓ができたので脳梗塞を起こしたのではないかと考えている」

重松助教は、脳梗塞患者には検査や予防措置を取るよう警鐘を鳴らす一方、ほかの医師は...。

米・マサチューセッツ総合病院 市瀬史医師「このチューブが空気とNO(一酸化窒素)につながっています」

アメリカのマサチューセッツ総合病院の麻酔科医・市瀬史医師は、3月から一酸化窒素(NO)を吸入させる臨床試験を行っている。

一酸化窒素の吸入は、肺炎など肺疾患の治療に使われていて、血管を広げ、血を固まりにくくする効果があるという。

わかっていないことが多い新型コロナウイルス。

手探りの中での戦いがさらに続く