最初は2月2日、朝の情報番組「ラヴィット!」(TBS系列・平日・8:00)のMCを務めた。新型コロナに感染した川島明(43)の“代打”だった。 次は2月4日、NHK総合で午後7時半から放送された特番、「北京オリンピック開会式直前スペシャル」のMCを務めた。 柴田は2月5日、ラジオのレギュラー番組「ますだおかだ岡田圭右とアンタッチャブル柴田英嗣のおかしば」(文化放送・土・11:00)で、「ラヴィット!」でのMCについて「まあまあ炎上です」と総括。ゲストとして出演した真空ジェシカとマヂカルラブリーのボケを捌ききれなかったと反省した。 SNSでは、柴田ではなく真空ジェシカとマヂカルラブリーが“戦犯”という指摘も少なくなかった。それを把握していたのか、「なんかうまいこと引き出してあげられればもっと良かったのかなと思いました」とフォローする一幕もあった。 一方、NHKの特番については、自ら及第点を付けた。実は柴田は20代の頃からスノーボードを趣味としており、ウィンタースポーツの大ファンだという。
「柴田の株は爆上がり」
NHKは柴田がウィンタースポーツに詳しいことなど全く知らずに出演を依頼したという。そのためNHKの担当者は、事実を知って非常に喜んだそうだ。担当記者が言う。 「『ラヴィット!』でのMCは炎上したと自分で総括していましたが、これも結局のところはネタと言っていいでしょう。そもそもSNSでは、真空ジェシカとマヂカルラブリーの責任を問う意見も多かったので、彼らを助けるための発言と考えることもできると思います」 民放キー局でバラエティ番組を制作するスタッフも、「炎上だなんて、とんでもありません。柴田さんの“株”は爆上がりしています」と言う。 「もともとスタッフの間でも評価が高い芸人さんでした。具体的には、大御所への立ち居振る舞いや若手との距離感が抜群なんです。我々にとっては、一緒に仕事をする上で、出演者の人柄が重要なのは言うまでもありません。人柄に対する信頼がベースとなり、その上で柴田さんの芸があるからこそ現在の復活があると思います。しばらくは仕事がひっきりなしに入るでしょう」
不倫騒動が転機
かつてテレビ業界では、「困った時の勝俣さん」とよく言われていたという。勝俣州和(56)の人柄が信頼され、スタッフの間でも人気があったからだ。 柴田も同じ立ち位置になりつつあるという。彼が好人物であることを伝えるエピソードは多い。志村けん(1950~2020)に可愛がられていたのは有名だ。後輩芸人が番組中にイジってきても柔軟に対応することは、お笑い好きならご存知だろう。 柴田は“冤罪事件”の影響もあり、芸能活動を休止した時期があった。 「警察から事情聴取を受けるという深刻な内容でしたが、後に冤罪が証明されました。更に柴田さんのイメージが変わったターニングポイントとして、2016年に発覚した前妻とミュージシャンのファンキー加藤さん(43)のW不倫が挙げられます。柴田さんは妻と離婚した後、実子だけでなくこのW不倫によって生まれた子供も養育しているとテレビ番組で話し、視聴者に誠実な人柄を伝えることに成功しました」(前出の記者)
芸能界に復帰してからも、相方の山崎弘也(46)は柴田から距離を置いた。そのため、地道にピンで活動を積み重ねるしかなかった。これが大きな糧になったという。 「ピンの仕事をこなしてきたことで、山崎さんがいない状況でも“お笑いの腕”が上がりました。『ラヴィット!』のMCもテレビ業界は評価しています。ゆくゆくは正式なMCの依頼が来るでしょう。あとギャラも高くないので、制作費に困っている今のテレビ局にとっては非常に助かります」(同・スタッフ) 先の2本の番組で柴田の評価が高まったことで、既にMCの仕事を経験している「サバンナ」の高橋茂雄(46)や「バイきんぐ」小峠英二(45)のライバルに躍り出たという声もあるという。
そんな折、柴田と同じ人力舎に所属する「アンジャッシュ」の渡部建(49)が、「白黒アンジャッシュ」(千葉テレビ放送制作・火・22:00)で復帰することも大きく注目された。 柴田と渡部。彼らは女性問題で活動停止を余儀なくされたが、その後の展開は対照的だ。 柴田は2010年1月から、女性トラブルが原因で芸能活動を自粛。翌年1月に再開したが、相方の山崎との共演は10年間なかった。 一方の渡部は、2020年6月に不倫問題が発覚。芸能活動の休止期間は1年8カ月に及ぶ。 「復帰と言っても、千葉テレビというローカル局です。とてもではありませんが、民放キー局やNHKの出演は不可能でしょう」(前出のスタッフ)
最後は人柄
相方の児嶋一哉(49)は今回、渡部の復帰をサポートしているように見える。だが、テレビ業界では別の見方も少なくないという。 「気がつけば、児嶋さん単独の仕事も増えています。お笑いだけでなくドラマの出演でも順調に実績を重ねています。児嶋さんも山崎さんと同じように、今後も相方と一定の距離を置いたとしても不思議はないでしょう」(同・スタッフ) 柴田でさえ完全復帰には10年がかかった。それに比べれば、やはり渡部の1年8カ月はまだまだ短い。 「復活するにはある程度の時間がかかることはもちろんですが、やっぱり最後は人柄だと思います。柴田さんの人柄が良かったからこそ、助けようという人も現れたんです。一方の渡部さんですが、はっきり言って性格に裏表があり、スタッフだけでなく共演者でも毛嫌いしている人はいました」(同・スタッフ)
渡部の“本性”
2018年、まだ渡部が人気者だった頃、「今は天狗になっている」と清水ミチコ(62)が本人の目の前で暴露して話題になったことがある。 「あの時は誰もがシャレと受け止めたわけですが、今になって振り返ってみると、渡部さんの本性が現れたエピソードだったんでしょうね」(同・スタッフ)