コロナがもたらした「人間の野良犬化」 民放の「煽りトリオ」の責任は

 

 

 

地方のテレビ局の局アナも同じようなコロナ煽りと自民党を批判を繰り返す局アナもいるけどね

コロナお煽りと自民党批判さえしておけば安泰という図式が筑紫哲也久米宏の時から出来上がっているから、それをアナウンサー達は安易に使う方式だ

 

 

 

 

 

コロナがもたらした「人間の野良犬化」 民放の「煽りトリオ」の責任は(中川淳一郎

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デイリー新潮

イラスト・まんきつ

 コロナがもたらした影響について一つ総括すると、「人間の野良犬化」です。私が幼稚園~小学校低学年だった1970年代後半~1980年代前半でも、まだ野良犬がそこらへんをウロウロしていました。決してド田舎というわけではない、神奈川県川崎市宮前区、東京都立川市の2つのエリアです。

 なぜか、学校帰りの通学路に野良犬がいる。けっこうデカい犬がこちらをにらみながら「ガルルル~」なんて威嚇している。7歳児が大型犬の牙に勝てるわけもないし、襲われないまでも何度も吠えられると怖いので、そーっと後ろに下がりながら、別の道から家に帰るわけです。  当時、私たちは学校でも家庭でも「野良犬に噛まれたら狂犬病にかかる」とか、「野良犬に襲われるとヘタしたら死ぬ」などと警告を受けてきました。だから野良犬は恐怖の対象で、何があろうとも接点を持たず避けるべき存在でした。  感染症学が専門だという白鴎大学岡田晴恵教授は「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)に4月22日に出演した際「これは厄介なウイルスなんですね。“人を見たらコロナと思え”みたいになっちゃうわけですから」と発言しました。いや、それまでの2カ月以上、あなたがそこを煽ったんでしょ? 別の局の番組にも出まくって、上半期の女性のテレビ出演回数No.1になったのはあなたですよね。

 お蔭で日本、「人を見たら野良犬と思え」状態になっています。あぁ、ありがとうございます。  なんてね。広告業界にいたネットニュース編集者としては、結局PV(アクセス数)を稼ぐのはテレビの報道についてである、ということは分かっているから、「くだらねーな」と思いつつも、この15年ほど常にテレビを注視してきました。何しろ、テレビで放送された話題はすぐネットに書き込まれるのが自明なわけで、地上波テレビこそ、いまだに日本最強メディアなのです。  そして、今回のコロナ禍ほどテレビの影響力が甚大だったことはありません。何しろ、日々の生活で人間を「野良犬」扱いする事態が相次いだのですから。具体例を挙げましょう。 ・電車の座席では1つずつ空けるようになった ・座席の前に人は極力立たないようになり、ドア付近が密になる ・歩道ですれ違う際、互いに端っこに寄り、ソーシャルディスタンス(笑)を取る ・喘息や花粉症かもしれないのに電車で咳込む人がいたら、隣の車両に移る。単なる「くしゃみ」でも同様 ・スーパーで、より大きいキャベツを選ぼうとして、一旦触ったものとは別のキャベツを選んだら舌打ちされた  他にもいろいろありますが、これって「咳する人差別」「より大きい野菜を欲しい人差別」ですよ。  こうした異常な状態をもたらした原因は、結局は民放テレビに支配されている世論ってヤツです。それを煽動するのは民放テレビです。そして、それにもっとも貢献したのは視聴率No.1の「モーニングショー」。正直、岡田晴恵、羽鳥慎一玉川徹の「煽りトリオ」にはいつか責任取ってもらいたいです。 中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう) 1973(昭和48)年東京都生まれ。ネットニュース編集者。博報堂で企業のPR業務に携わり、2001年に退社。雑誌のライター、「TVブロス」編集者等を経て現在に至る。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』『ウェブでメシを食うということ』等。 まんきつ 1975(昭和50)年埼玉県生まれ。日本大学藝術学部卒。ブログ「まんしゅうきつこのオリモノわんだーらんど」で注目を浴び、漫画家、イラストレーターとして活躍。著書に『アル中ワンダーランド』(扶桑社)『ハルモヤさん』(新潮社)など。 「週刊新潮」2020年10月8日号 掲載