センターがある西部ヤボリウは、隣国で北大西洋条約機構(NATO)に加盟するポーランドとの国境から約20キロ・メートルに位置する。ウクライナのウニアン通信は、同州内での爆撃は初めてと報じており、露軍は攻撃の範囲をさらに拡大させた。
救護所となった映画館で服を選ぶ人たち(リビウで)=AP
センターでは今年2月中旬頃まで、米国などの外国の軍要員がウクライナ軍の訓練を実施し、供与した兵器を残しているという。ロシアによる侵攻開始後、米国とポーランドは協力してウクライナに戦闘機を供与する検討も行っており、今回の空爆にはウクライナへ支援を続ける米欧を威嚇する意図もありそうだ。
英BBCなどによると、攻撃を受けたセンター近くの主要都市リビウでは、13日未明から空襲警報が何度も発令された。同日朝に爆発が起きたとの情報もある。
リビウからは、ポーランドとの国境まで約60キロ・メートルだ。ロシアの侵攻から国外に逃れる市民らが避難するルートの拠点にもなっており、影響も懸念される。
露軍は、13日もウクライナ各地で激しい攻撃を続けている。西部イワーノ・フランキーウシクでは空港が攻撃を受け、地元市長は「(空港の)施設はほぼ崩壊した」と自身のSNSに投稿した。
南部ミコライウでは、空爆で9人が死亡した。東部ドネツク州では、戦闘地域からの避難者を乗せた旅客列車が攻撃を受け、乗務員1人が死亡したという